昭和のくらし・もの

1982年 音楽シーンに革命を起こしたCDの登場

1982年(昭和57年)10月1日、日本で世界初の家庭用CDプレーヤーの一号機がソニー、ローランド、デンオンの3社から同時発売されました。
ここからレコード主体だった全世界の音楽シーンがデジタル化という大きな動きに流されていく事になります。

ソニーから発売されたCDP-101は、他社のプレーヤーより小型(ミニコンポサイズで幅35cm)でとても人気がありました。
しかし、価格は168,000円という高額なのにもかかわらず、リモコンが別売りだったのは驚きですね。

SONY CDP-101の発売と同時に、CBS・ソニーから世界初のCDソフト50タイトルが発売されました。
記念すべきCDソフトの生産第1号はビリー・ジョエルの「ニューヨーク52番街/35DP-1」で世界初のCDと呼ばれています。

ちなみに国内アーティストのCD化第1号は大滝詠一の「A LONG V-A-C-A-T-I-O-N/35DH-1」自慢ではありませんが、私も所有しています。

プレス時期によりマスタリング違いが3種類存在、初回プレスは盤面がゴールド、セカンド・プレスはシルバー、以降アーティスト・ナンバーが入ったものとなっているそうです。何だか制作側のこだわりが感じられますね。

当時はLPレコードが2,800円だったのに対し、発売当時のCDの値段は3,500円と割高だったので、なかなか手が出ませんでしたが、レコード特有のノイズに抵抗のあるオーディオマニアからは絶賛されていました。


大学生の頃、就職を目前にしていた時期になると仲の良かった友人達はテレビとビデオデッキを社会人になってからのサラリーを当て込んでローンで購入していましたが、電気屋さんの店頭にディスプレイされていたCDプレーヤーを視聴した時、わずか120mmの鏡面盤に記録されたデジタルのクリアーで澄んだ音色に魅了され、後の事を考えずにその場で購入してしまいました。

本体を購入した際、ヘッドホンと好きなCDを2枚付けてくれるという事で選んだCDはマイケル・ジャクソンの「スリラー」と映画のサントラ「フラッシュ・ダンス」だったと記憶しています。

夜寝る前にベットサイドのテーブルにプレーヤーを置き、ヘッドフォンを繋げて2枚のCDを何度も聴いていましたが、ある時期どうしょうもない金欠に陥り、泣く泣くわずかな金額で手放してしまったのを今でも後悔しています。また、機会があれば同じ機種を手に入れたいと思う今日この頃です。

CDデッキのデビューからわずか2年後の84年には、早くもソニーからCDウォークマン「D-50」が発売されました。

ジャストジャケットサイズにこだわった外寸はW127 × D132.5 × H36.9mmで重量590gで現在でもオークションでは高額取引をされています。

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