「水中モーター」は1967年にマブチモーターから販売されました。
防水型の電池ケースと駆動モーター、舵とスクリューが一体化したデザインと手頃な値段で模型や工作好きの子供達に絶大な人気があったアイテムでした。
モーターに付いている吸盤で簡単にいろいろなもの取り付けれるすぐれもの
お風呂に浮かべて遊ぶ船や潜水艦、また様々なキャラクターとセットになった玩具も売られていました。残念ながら現在は製造中止となっています。
本体のカラーパターンも何種類かあるようで、発売当初は青と白のツートンカラーだったのですが、赤と白の馴染み深い定番カラーになったのは1971年以降に製造されたものからでした。
方向舵にMADE IN JAPANの文字があるものは1970年代以前であり、それ以後は台湾製であるとの情報もあります。
1988年に時代の流れとともに生産が終了となり、いつの間にか大きな模型店でも目にする機会が減ってしまうというデットストック品扱いになりました。
その後、再販を望む声に応えて2002年にプラモデル大手メーカーのタミヤが、マブチから製造用の部品などを譲り受ける形で復刻させています。(こちらは自分でハーツを組み立てるプラモデルタイプ)
水中モーターの想い出
まだまだ自分の家にお風呂が無かった家が多かった時代。街には沢山の銭湯がありました。小学校低学年の頃は母親と高学年になると友達と一緒に近所の銭湯に行くのが楽しみでもあった時代です。
子供が玩具を銭湯に持ち込むのは半ば黙認されていて、色々なものを持って行きましたが、番台のおじさんやおばちゃんに注意された事はありませんでした。そこで目にしたのはやはり、この水中モーターを付けたボートや戦艦等のプラモデルが多かったと思います。
たまにマーブル模様のセルロイド製の石鹸箱(たぶん親からの借り物)に水中モーターを付けて遊んでいる子もいました。
湯船の中では大人や子供が頼まなくても進行していった船の玩具を黙って反転させて戻してくれたのも何だか優しい時代だったな。